
2013年、「最小文化複合施設 HAGISO」として始まった私たち。
当時は両手で数えられるほどのスタッフで運営していましたが、今では8拠点、約60名のスタッフが日々働いています。
人が増えていくことで、今まで考えもしなかった問題に直面したり、大小さまざまなトラブルもたくさんあります(笑)。
それでも、そんな問題に苦戦する一方で、スタッフが増え、拠点が増え、できることや想像できる未来も大きく変わりました。
何よりたくさんのスタッフとの出会いと別れが、私たちの事業を前進させていると日々実感しています。
私たち飲食部門が運営する店舗は、事業の始まりが他の飲食店と少し違います。
私たちの事業のほとんどは「場所」から始まります。
まず場所があり、その場所の持ち主の方の、「この場所を良いものにしたい」という気持ちを受け取るところから始まります。
持ち主の方や、その場所がある町の人の話を伺い、自分たちも何度もその場所、町に足を運び、活用方法を考えていきます。
株式会社HAGIOでは、飲食部門の他に設計部門、グラフィックデザイン部門、宿泊部門と、飲食以外の事業も行っているので、それぞれの分野のノウハウを持ち寄り、その場所をどう活用していくことがいいかを発想します。
そして、そこに自分たちが大切にしている価値観を足し算していきながら、事業は進んでいきます。
飲食店では調理の技術や接客力に重点を置くことが多いかと思います。
もちろん私たちも、技術力や接客力を大切にしています。ですがそれと同じぐらいに、町に対する考え方や、飲食以外の業種に対しての興味を各自に持ってもらい、また、それぞれのこれまでの経験も生かしてほしいと考えています。
現場で働くスタッフたちは、入社するまでは包丁を握ったこともなかった人から、調理学校や他社で経験を積んだ人まで、背景はさまざまです。
集まったスタッフの持っている技術や知識をそれぞれ教え合う場面はありますが、昨日は教わる側にいたスタッフも、常に教わるばかりではなく、次のときに違う何かを教えられる側になれるようお互いが日々努力し、切磋琢磨できる関係を大事にしています。
店舗が増え、さまざまなジャンルの飲食店を運営することになり、技術や知識の幅が広がった今、店舗の枠を超えてコラボするイベントや、メニューの開発などもあります。
料理を作ることが好きな人、コーヒーが好きな人、お酒が好きな人、接客が好きな人、食を通して別のカルチャー混ぜていくことが好きな人、他にもたくさんの個性や特技を持ったスタッフばかりです。
それぞれの得意を生かし、不得意を受け入れ、個々が当事者意識を持つことで、どんなスタッフも共存できる環境作りを大切にしています。
そんなふうに、自分の好きなこと、やりたいことを叶えられる場面もたくさんあります。
ですが、日常のほとんどは毎日の店舗の営業です。それが基盤であり、いちばん大切にしてほしいことでもあります。
飲食の現場はどんなに準備をしても予期せぬことばかりです。一見ゆったりとしているように思えても、毎日の地道な作業の積み重ね、小さな気配り、想像力、体力がとても必要な仕事です。
そしてそんな中でも、自分たちの心の内にあるワクワクを形にしていくことを大切にし、一人ひとりがなりたい自分になれるよう心がけています。
私たちの目指すものは、
この場所に来るまでの過程(ストーリー)
この場所に来てからの体験や出会い、
この場所からその人の日常に戻った後に残る余韻や繋がり
食を通して何が届けられるか、何を届けていきたいか・・
集まった仲間とこれからもたくさん挑戦し考えていきたいと思っています。
IDENTITY
【私たちが作る場所】
HAGI STUDIO飲食部門では、ただ飲食する場として食事をお客様に提供するだけではなく、この場所に来るまでの過程(ストーリー)、この場所に来てからの体験や出会い、この場所からその人の日常に戻った後に残る余韻や繋がりを大切に、日々を運営しています。
【食材】
私たちが日々調理する食材は、誰かの労力と想いで生まれます。私たちの所にたどり着くまでの過程を想像し、どうやって生まれたのかを知る努力をし、生産者の方にリスペクトの気持ちを常に持ちましょう。
【地球環境】
これまで生産されたプラスチックは83億トン。63億トンがゴミに、このうち79%が埋め立て地など自然環境に蓄積されているそうです。また食品ロスは廃棄の過程などで温室効果ガスを排出し、地球温暖化を進める要因の1つとなっています。日々使う消耗品はなるべく自然に還る素材を使い、食品のロスは0を目指しましょう。「もったいない」を心がけ、自分たちも世界も豊かになるように意識しましょう。
【スタッフ】
ここで働くスタッフは、国籍も経歴も多様な仲間が集まっています。一緒に働くスタッフ一人一人の個性と各自の考え方をお互いに尊重し、切磋琢磨して働きましょう。誰もが肩の力を抜いて自分らしく働ける環境を意識してつくっていきましょう。